(一途な恋 シリーズ)

永遠

 

ね…菜々子。…菜々子は今、幸せ?

私はね…私は…幸せだよ。

 

でもね、なぜか毎年1週間程度、とにかく無性に「菜々子モード」になるだよ。

菜々子が好きで好きでたまらなくなる。胸が締め付けられて痛い。息が苦しい。

 

実は今がそうなの。

1人になりたくて・・・旦那と同じ部屋で寝るのが嫌で、ーっと菜々子の事だけ

考えていたくて、昨日、会社休んだ。

 

ずる休みして、昔の事思い出して、一人エッチした。

 

 

目を閉じると、あの頃の菜々子が見える。

ちょっと大胆でかわいい、そしてちょっと意地悪な菜々子。

 

いつも誘うのは私からだった。

小柄な菜々子は後ろから抱き締めると、とてもおさまりがいい。

細いうなじにキスすると、肩をすくませる。けれどテレビから目を離すことはない。

こっちを向いてほしくて、うなじ、肩、あごに唇を這わせていく。

唇と唇が重なる。そのまま押し倒して菜々子の目を見るとまだ無表情のまま。

そんな顔が誘っているようで、もう一度唇を重ね、舌を入れる。

でも閉じられた歯のせいで、舌が奥まで入らない。

 

しかたがないので胸の突起をつまむ。すると少し歯が開き、ようやく舌と舌が絡んだ。

「・・・んぅ」菜々子から漏れた声。

その声がまた私を誘う。

 

あとはもう流れのままに、菜々子の服を1枚、1枚脱がす。

もう隅から隅まで知り尽くした体だけれど、電気のついた部屋で見るとなんだか

こっちが恥ずかしくなって電気を消す。

 

「別に消さなくてもいいのに」

 

特に返事はせずに、そのまま愛撫を続

さっきまでのテレビの音ではなく、部屋は菜々子の吐息でいっぱいだ。

 

…ガサゴソ…

 

もう随分前に受け入れ態勢が整っていただろう秘部に押しあてて電源を入れる。

突然、ブーーーンという電気音にビックリして目を開ける菜々子。

 

予め隠しておいたローターをあてがうと、驚きはつかの間で、すぐに酔いしれた顔になった。

 

「気持ちいい?」

返事が無い代わりに、腰がそこから逃げようと右に左に動く。

 

「そんなに動かしてほしいの?」

押しあてたままゆっくり回すと、菜々子の声が大きくなった。

 

「そっか、そんなに気持ちいいだ。ここ(クリトリス)一番感じるもんね」

「あ、もう…ダメかも…」

「いいよ、何度でも気持ちよくなっていいから」

 

今度は私が口の端を上げて、菜々子を誘う。

 

菜々子は私の首に両手回し、しがみつくような態勢で絶頂をむかえた。

女性は一度絶頂を覚えるとしばらくは、体のすべてが性感帯のようになる。

 

今度は、まだひくついている中にローターを挿入。

すると菜々子は1人で悶え始めた。

 

「あ、ぃや、やめて。もうこれ以上、む、無理…」

と言いながら、大きく波打つ体。

 

すでに、菜々子の愛液はしたたりだしてる

そっとローターを抜くと、せき止めていたものが無くなり、あふれんばかりに

愛液が出てくる。

そこを舐めあげると、また体が波打つ。

 

「愛しているよ」

 

肩で息する菜々子を抱きしめ、私はそう囁く。

 

 

そんなこと思い出して1人エッチをする。

私って・・・やばいかな?

 

そうでもしないと、この高まった感情と折り合いが付けられない。

誰にも相談できないこの想い。

 

きっと菜々子を守るって言っておきながら、自分から手を離した罰だね。

だから周期的に襲ってくるこの感情と戦って、自己解決する他方法はない。

 

 

私は親になったから。子どもを育てるという義務・責任があるから。

何か行動を起こすことはないけど、今でも菜々子を愛している。

 

 

肉体的な浮気と精神的な浮気。

どっちがひどいだろうか?

 

ただ言えることは、家族に対する背徳の念より、菜々子への愛が優っているというと。

きっとこれからも。永遠に。

 

                    〜 完 〜 

 

 

 

 

| Back | web拍手 by FC2


|| Index ||

Copyright(C)2013 ID1127 All rights reserved. designed by flower&clover
inserted by FC2 system