(一途な恋 シリーズ)

恋愛対象(第6章)

 

これからの2人にはどんな生活が待っているのだろう?

心躍る4月。

菜々子のマンションから私のマンションまで、ドアtoドアで約30分。

いつでも会いにいける距離だ。

 

4月は、今までと全く違う環境に慣れることでお互い必死だった。

勉強、サークル、自炊など、いろいろ忙しかったけどなんとか時間をつくり

週末に1度のペースで会い体を重ねていた。

 

私が入った大学は工業大学の情報システム学科。

クラスのほとんどが男子。受講する講義もほとんど同じなので

毎日顔を合わすうちに何人かの男子とよく話をするようになった。

北森くんはその中の1人だった。

 

北森くんには彼女がいた。だたいつも「コンパしよう」、「友達紹介してよ」

ナンパな今でいうチャラ男だ。

 

ある日、北森くんに「相談したいことがあるから、ちょっと飲みにいかない?」と誘われた。

男の人と二人きりで飲むのは初めてだった。

(ちなみに、2人ともまだ18歳。いけないことです)

「いいよ」軽く返事をした。

 

北森くんの相談は、今の彼女が嫉妬深くて重荷だというものだった。

「はっきり言ってめんどうなんだよね~

「いいじゃ、想われているうちが華だよ」

「紗希は嫉妬深い?」

「どうだろ?(かなり嫉妬深いよ)

 

「ね、俺と付き合わない?」

「はあ?だって彼女いるじゃん

「彼女いたら、他に付き合ったらダメかな」

「普通ダメでしょ」

「じゃあ、俺と遊ばない?」

「彼女に恨まれるから、や〜だ!」

 

なんてストレートなやつ。

北森くんと付き合うなんて想像もしたことなかったけど、「付き合わない?」

って言われて、正直悪い気はしなかった。

 

4時間、居酒屋でお互いの恋愛感を語っているうちに、私はだんだんと

酔いがまわり、トイレに駆け込んだ。

うぅぅ、気持ち悪い、頭がいたい。

 

「足ふらふらしてんぞ、送っていくよ」

「いいよ、1人で帰れる!」

「無理だろ」

「だって、送りオオカミになるでしょ」

「うん、たぶんね」

 

もし男の人と関係をもったら、男の人が好きになるのかな?

酔った頭でぼんやりとそんなことを考えていた。

 

帰宅したのは午前1時。

「ほら、鍵かして」

「あれ、やっぱり、オオカミになるの」

「なる」

と言うのと同時に、北森くんの唇が近づいてきた。

がっちりしたその腕の中で、私はまったく抵抗せずに受け入れた。

 

鍵をあけ家に入ると、玄関に押し倒された。

シャツをまくしあげられ、太い指で胸をもまれる。

菜々子の愛撫はいつもソフトだから、激しい刺激に思わず体がこわばる。

 

お互い靴を脱ぎ、部屋の奥のベッドへ

「いいい?」

「だめっていったら止めるの?」

「やめない」

「じゃあ、聞かないでよ」

 

北森くんは、一糸まとわぬ姿になった。

すでに中心部分は大きく反りかえっており、カーテンの隙間からうっすらと

月明かりに照らされるそこに、ちょっと恐怖を覚えた。

 

「ゴムつけて」

「やばい日?」

「わかんない」

「この前の生理いつ?」

「わすれた。ゴムつけないならしないから」

「オレ持ってない。持ってる?」

 

私は自分の財布の中から、ゴムを渡す。

(もちろん私には必要ないのだが、なぜかその頃、お守りとして財布の中に入れるのが

はやっていた?)

 

北森くんがゴムをつけている間に、私も洋服を脱いで、ベッドに入った。

「はじめて?」と聞かれ首を横に振る。

 

(男の人とのエッチは初めてだけど、女の子とのエッチはある)

 

「おれ、はじめてじゃない娘とするのはじめて」

 

 

北森くんの指が私の中心部を探している。

「あっ…」

「みっけ、舐めていい?」

「やだ、シャワー浴びてないもん」

「気にしないよ」

「気にしてょ…ぅ」菜々子とは違う大きな舌で舐め上げられ、吐息まじりの言葉になった。

 

舐められるの好き?」

「……」

「ココは好きって言っているよ」

 

(この男、いちいちうるさい)

 

「クチュクチュって返事してる

「……」

「舐められるのと、入れられるのどっちが好き」

「…わかんない」

「じゃあ、こうやって舐められるのと……こうやって入れられるの……どっちが好き?」

あーー

 

いきなり、大きなものが入ってきた。

菜々子の指とは全く違う感覚だ。奥まで異物感でいっぱいだ。

 

「どっちが好き?」

私の腰を抑え、一気に奥まで貫いたまま、再度質問をする。

 

「…どっちも好き」

「エッチだね〜」

「お互い様でしょ」

「だね」

 

と言うと、北森くんが腰が、上に下に激しく腰が動き出した。

「きもちいい〜、すげー吸い付いてるみたいだ。もういきそうだよ。」

 

静かな部屋には、体と体がぶつかる音と、私の愛液の音だけが響く。

すごくエロ音になんだか耳をふさぎたくなる。

「うぅっ」

北森くんの動きが止まり、ゆっくりとそれは引き抜かれた。

そしてゴムをはずして

「舐めて」

と私の目の前に出し69の体勢になった。

 

初めて男の人のを、目の当たりにした。

もちろん初めてなので、どうしていいのかよくわからなかったが

袋を転がすように嬲り、筋に沿って竿を下から舐め上げると

みるみるさっきと同じくらい大きくなり、血管が浮き出てきた。

 

「…きもち…いいよ。今まで何人とエッチしたの?」

「そんなの秘密」

「教えてないなら、お前のも舐めるぞ」

 

はじめての69はすごく気持ちよかった。

冷静に、私は舐められるのが好きだなぁなんて、ぼんやりと考えていると

また異物感に襲われた。

すっーと、片足を担ぎあげられ、反転しうつぶせになった私の腰を引き上げた。

 

後ろから突かれている。

先よりもっと大きな卑猥な音が響く。

「そんなに締め付けんなよ。もたないだろ」

腰を動かしながら、伸びてくる指が2つの突起をとらえた。

「あ〜」

「胸、かんじる?」

「……」

「コリコリに立ってきたよ」

指の腹で、ぐりぐり嬲られる

 

「よく見せて」

といって、つながれたまま騎乗位にさせられた。

「大きいね、何カップ?」

「…E」

「オレ、Eカップははじめてだよ、やわら〜」

「ねえ、自分で動いてみて」

「はずかしいよ」

「ちょっと手伝うから」

 

ゆっくりと北森くんの腰がうごく。それに合わせるように私も

ゆっくり腰をうごかす。

「あっ」

指がクリトリスを捉えた。

「そのまま動いて、もっと気持ちよくなれるから」

一度捉えた指ははずされるどころか、吸い付きより快楽へと誘う。

徐々に私のあえぎ声も大きくなる。

 

「もう、たまんない」

私の肩をベッドに押し付け、北森くんは激しく腰を動かした。

 

「ね、もう1回…してもいい」

 

結局寝たのは4時近くだった。うっすらと外が明るくなっていた。

 

初めての男と人とエッチをした。

北森くんとのエッチでイクことはなかった。

あえぎながら、頭の隅で、菜々子のことを考えていた。

菜々子は男の人のエッチと私とのエッチどっちが好きなのかな?

 

しばらくしてから、北森くんに「彼女とは別れた。お前と一緒にいると楽しいし、

体の相性もいいから付き合ってほしい」といわれたが、「遊びは遊びで終わろうよ」と

断った。

 

私は、菜々子を感じたい。菜々子を愛している。

 

私の恋愛対象は、人間である。

男、女、性別なんてどうでもいい。

たまたま好きになった人が女だっただけ。そう、菜々子が女だっただけの話なのだ。

 

 

 

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